平成24酒造年度(H24BY)の酒米作りスタート!

 4月も終わる頃、今年の新酒のビン詰めがほぼ終わり、待ちに待ったGWとなりました。

毎年GWは、酒蔵は可動していませんので、蔵人の皆さんも含めて、心から休める時期となります。 

年間を通してお盆休みは、帰省される方のお土産で忙しかったり、お正月は仕込みは元旦からやっていますので・・・・。


 そして、GWは、酒米栽培のスタートの時期でもあります。


 
(写真)鴨たちも恋の季節になります。



 いづみ橋の自社栽培田は、この時期に1度耕耘し、5月末に田に水が入ってから、2度代かきをして田植えとなります。
つまり、都合3回のトラクターの使用で田植えまでしております。
 最も、丁寧な農家さん達は、稲刈り後に1回、冬場に1回、そして、春から田植えまでに3〜4回ほどトラクターで田に入ります。



(写真)田起こし用のロータリー部。代かき用は違う部品を使います。




 農家に生まれるか、農家になるか、農業法人に勤めるか、そして、泉橋酒造に就職するか(笑)、でもないと一般的にはトラクターに乗る機会はないと思います。

そこで、一緒に田んぼにいる雰囲気を届けたくて、トラクターの運転中に動画を撮ってみました。

是非、見てください。

 撮影しながらなのでハンドリングに問題はありますが。

動画のどこかに赤とんぼが飛んでいます。

一緒に探してみて下さい。(笑)




(写真)また、田に水はないのでスニーカーでも大丈夫なんです。

ボランタリー・プランナー

 4/18に農林水産省の関東農政局の横浜地域センターさんから、

写真のようなボランタリー・プランナーの任命状を頂きました。


 本来は別の日に任命式があったのですが、どうしても参加できなかったために、わざわざ弊社まで来て頂きました。(感謝)



 農林菜産業の6次産業化とは、ちょっと難しいようなテーマですが、この15年余り弊社でも「酒造りは米作りから」のテーマのもと地元の農業と醸造業、そして、小売販売業とある意味一体化したような動きをしてきました。そんな経験をこれから他所でも活かしてほしい、そんな意味あいの任命のようです。

 

 日本にとって、農業は新しい成長産業だと思っていますし、逆に頑張らないと国土が崩壊する(もうしつつある?)かもしれません。日本のためにお手伝いができれば幸いです。


 個人的には、昔から地域の農業経済と共に生まれ、歩んできている酒蔵は、6次産業化の良い先行事例のひとつではないかと考えています。また、そんな蔵のひとつに弊社もより近づけるよう頑張ります。

農林水産省の六次産業化 http://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/6jika.html

勝手に松山ミシュラン

 先日、愛媛県大洲市でお友達になったグルメブロガーいけちゃんが、
『勝手に松山ミシュラン2』 (アトラス出版)を発刊されました。



 ブログから発展して2冊も発刊となったそうです。

 いけちゃんは、自腹で各お店を回って書いている本なのですが、地元愛をとても感じる、しかも、内容がいっぱい詰まったグルメ本です。愛媛県に行ってこんなに沢山のお店を回ったら体重が何キロになるのだろう、そんな近い将来の想像も楽しくなる内容ですよ。

ブログ:勝手に松山ミシュラン★★★
http://matsuyamamisyuran.cocolog-nifty.com/ikechan/



本の購入については以下をご覧ください。
http://www.shikoku.ne.jp/atlas/book/book99.html


いけちゃん、おめでとうございました。(^^♪

泉橋酒造の酒友館が紹介されました。

海老名市の観光情報誌。『ef』エフ。春の号で、いづみ橋が載ってます。試飲が出来る『酒友館』。

★酒友館(しゅゆうかん)
 場所は泉橋酒造(株)の構内、いづみ橋の無料試飲や購入ができます。
 休みは、日曜・祭日で、営業時間は朝の10時から夕方18時まで。
 駐車場は、6台ぐらい。

冬期湛水の効果

 泉橋酒造では、神奈川県と相模川左岸土地改良区(いわゆる用水路組合)と共同で3年ほど前から冬期湛水(とうきたんすい)をしています。


(写真)冬期湛水をしていない圃場。冬草と春草がびっしり。 
(過去には、不耕起移植栽培も実験しましたが、いくつかの理由で半不耕起移植栽培に移行しています。)

 その実験圃場の稲刈り後の秋から、春にかけて田に水を張る「冬期湛水」の効果を写真に収めました。場所は、泉橋酒造のすぐ裏手。雄町や亀の尾、山田錦を栽培する圃場です。


(写真)冬期湛水をしている圃場。草は見事に抑制され、生えていません。
 冬期湛水により、まず微生物の活性化しワラの分解が進み、肥料の効果が生まれます。
そして、決定的なのは、水を入れない田には冬草、春草が被い茂るのに対して、湛水した田はほとんど草が生えず、ワラや切株の分解が進んでいます。


(写真)冬期湛水をしている圃場。田植えまでにトラクターで耕うんする回数がぐっと減らせます。

これにより、トラクターによる耕うん回数も半分になり、化石燃料の使用を少なくすることも、つまり、ガソリンやディーゼル油の節約もできます。

 他に問題がないわけではありませんが、近所に農家さん達とうまく話をしながら、実験の田だけでなくもっと今年度は広げて行きたいと考えています。

酒米研究会の総会

3/28は、午後からいづみ橋の酒米の栽培会であるさがみ酒米研究会」の総会でした。


 今回の総会は、盛りだくさんでした。ひとつには、例年の酒米の栽培面積、及び、農薬の使用限度の契約です。農薬の上限は神奈川県慣行基準の14成分に対して、最低でも半分以下にすることが研究会の決まりです。
酒米の栽培面積は、ここ2年ほど収穫量が少なかったため、昨年に対して16%増と致しました。今年の好天候を祈りたい、そんな気持ちでいっぱいですね。

 更に本年度からGAP(ギャップ:Good Agricultural Practice (農業生産工程管理))も導入することになりました。より良い酒米生産とそして、美味しいお酒のために頑張ります。

また、日頃お世話になっている神奈川県農業技術センターの岡野さんとJAさがみの大矢さんが移動となってしまいました。

最後は、今年の出来上がったお酒を飲みながらの小原杜氏さん達のお疲れ様会を開きました。杜氏さんもたいへんお疲れ様でした。

料理王国できき水

 さる2月のはじめに20種類を超える国内外のミネラルウォーターを「きき酒」ならぬ「きき水」する機会に恵まれました。
酒蔵にとって水、とくに仕込みに使う地下水はとても、とても大切なもので毎日口にもしています。
しかしながら、実は変えられない、つまり、基本的には一度蔵の場所を決めてしまえば、そんな簡単には変更できないものです。



 そんな中で今回の依頼を受けて、正直他所の水の良し悪しなどをいうことは恐れ多いと思い、当初は断ったのですが、
ミネラルウォーターはよく飲みますので日頃の経験が活かせることも楽しいと思い、参加させて頂きました。



料理王国2012年4月号 』
http://www.cuisine-kingdom.com/bknumber/212.html
★蔵元代表、ソムリエ、シェフが三つ巴 沸騰、水議論。
 泉橋酒造 橋場友一/シャルパンテ 藤森 真さん/「レフェルヴェソンス」生江史伸さん



 一緒にきき水をされた方達もとても多種多様な意見があり、とても興味深いものがありました。
きき水の方法は、水の名前だけがわかり、中身がどんな成分なのかは全く情報のない中でのきき水でした。
しかしながら、皆さん、各個人の嗜好が決まっており、さすがでした。


とにかく楽しい時間をありがとうございました。


 弊社の仕込み水も参考に持っていったのでしたが、
弊社の仕込み水は、蔵の敷地内で地下100mから汲み上げた丹沢山系の伏流水です。

 成分値などは以下のようになっていますが、国内の水としては「硬水」に属し、発酵力の強くなる辛口にし易いお水です。



(写真)神奈川県企業庁のHPより数値を借り、そこにいづみ橋の水を加えています。



まさにいづみ橋の水!といった感じでしょうか。